英語が伸びない人がやりがちなNG習慣10選

はじめに

英語学習を始めたのに、なかなか上達しない…。そんな悩みを抱える人は少なくありません。しかし、その原因は「努力不足」だけではなく、「間違った学習習慣」にあることが多いのです。英語の伸びを妨げるNG習慣は、知らないうちに誰もが陥りやすい落とし穴です。実は、多くの人がやりがちな行動こそが、上達を遠ざける原因となっています。

本記事では、英語が伸びない人に共通する10のNG習慣を徹底解説します。それぞれのNGポイントに加え、どうすれば改善できるかの具体的なアドバイスも紹介していきます。英語力を本気で伸ばしたい人は、自分の学習を一度見直すきっかけとして、ぜひ参考にしてください。

1. 文法ばかりに固執して話す練習をしない

英語を勉強するうえで文法の理解は確かに重要です。しかし、そればかりに集中しすぎて話す練習をおろそかにしていると、実際のコミュニケーションでは役立ちません。完璧な文法で話すことにこだわりすぎると、恐れて話せなくなる「英語恐怖症」になりがちです。

特に日本人は学校教育の影響で「間違えてはいけない」という思考が強く、それがスピーキングの壁となります。英会話は多少の文法ミスがあっても、伝わればOKという感覚が大切です。日常会話レベルであれば、正確さよりも「流れ」「反応の早さ」が求められます。

対策としては、簡単なフレーズを繰り返すシャドーイングやオンライン英会話を取り入れて、まずは話すことに慣れることから始めましょう。

2. 日本語で考えてから英語に訳す癖が抜けない

英語が伸びない大きな要因の一つが、「常に日本語から英語へ訳す」癖です。日本語で文章を考え、それを逐一英訳する習慣は、スピーキングやリスニングの妨げになります。英語と日本語では語順や表現方法が異なるため、直訳は不自然な英語になりやすいのです。

この癖を断ち切るには、英語を「英語のまま理解する」感覚を養う必要があります。簡単な英語フレーズを繰り返し聞いて覚える「チャンク学習」や、英語で英語を学ぶ教材(例:英英辞典)を使うと効果的です。また、英語のニュースやポッドキャストを聞いて、英語の語感やリズムに慣れるのもおすすめです。

3. 単語帳だけで語彙力を増やそうとする

単語を覚えることは英語学習に欠かせませんが、「単語帳だけで丸暗記する」やり方には限界があります。単語の意味を覚えただけでは、文中でどう使われるか、どのようなニュアンスかまでは身につきません。結果として、「知っている単語なのに聞き取れない・使えない」という事態が起こります。

語彙力を本当に高めたいなら、文脈の中で単語を覚える方法に切り替えるべきです。英語の例文を読む、英会話の中で実際に使ってみる、映画やドラマで表現を確認するなど、「実際の使用例」を意識しましょう。単語帳は補助的なツールとして活用し、「使える語彙」を増やすことが重要です。

4. 学習目標があいまいでモチベーションが続かない

「英語が話せるようになりたい」という漠然とした目標では、学習が続きません。目的がはっきりしていないと、何を学べばいいか分からず、やがて挫折してしまいます。

英語学習を成功させるには、「TOEICで700点を取る」「外国人の同僚とスムーズに話せるようになる」「海外旅行で英語が使えるようにする」など、具体的な目標設定が欠かせません。

また、大きな目標に向かって小さなステップ(例:1日10分の英語日記、毎週1回のオンライン英会話)を設定することで、継続しやすくなります。目標が明確になれば、モチベーションも自然と高まります。

5. 間違いを恐れて発言を控えてしまう

英語を話すうえで、誰もが最初は間違いをします。しかし、「間違ったら恥ずかしい」「正しくないと話せない」と考えていると、いつまで経ってもスピーキング力は伸びません。

実際の会話では、多少の間違いがあっても通じることが多く、むしろ伝えようとする姿勢の方が重要視されます。

オンライン英会話や英語カフェなど、失敗しても問題のない環境を活用し、「完璧を求めすぎない」マインドセットを持つことが大切です。間違いは成長のチャンスと捉え、フィードバックをもとに改善していく意識が、上達の鍵を握ります。

6. アウトプットが足りずインプット偏重になる

映画を観たり、本を読んだりといったインプット中心の学習も大切ですが、インプットだけでは英語は「使える知識」にはなりません。英語を話す・書くといったアウトプットを通じて初めて、自分の中に定着します。

たとえば、読んだ内容を要約して英語で話す、SNSで英語の投稿をする、英語日記を書くなど、積極的にアウトプットすることで、語彙や表現の定着が早まります。また、アウトプットすることで自分の弱点も見つかりやすくなり、学習の効率も高まります。

7. 長時間勉強すれば成果が出ると思っている

「1日2時間英語を勉強すれば、すぐに上達するだろう」という考えは危険です。大切なのは勉強時間の長さではなく、学習の質です。だらだらと続けても効率が悪く、かえってモチベーションを下げる原因になります。

忙しい人ほど、「短時間×集中」で勉強した方が効果的です。1日15分でも、正しい方法で毎日継続することで、着実に力は伸びます。また、復習を取り入れたり、目標に沿った内容に絞ったりと、戦略的に取り組むことで時間対効果が上がります。

8. 学習内容が偏っていてバランスが悪い

英語は「聞く・話す・読む・書く」の4技能がバランスよく必要です。にもかかわらず、リスニングだけ、単語だけ、など特定のスキルに偏った学習をしていると、全体的な英語力は伸びにくくなります。

たとえば、リスニング力を高めたいなら、シャドーイング+発音練習も組み合わせると効果的です。また、読解力を伸ばすなら、読んだ内容を要約してスピーキングやライティングで活用すると理解が深まります。4技能を意識的に組み合わせることで、相乗効果が生まれます。

9. 習慣化できず、三日坊主で終わる

英語学習を始めても、3日でやめてしまう…そんな人は少なくありません。習慣化にはコツが必要です。意志の力だけに頼らず、仕組みを作ることが大切です。

たとえば、起床後すぐに5分の単語復習をする、通勤時間に必ず英語の音声を聞く、寝る前に日記をつけるなど、「日常生活に組み込む」形で習慣化すると継続しやすくなります。

また、学習の記録をつけるアプリやカレンダーで「見える化」すると、達成感も得られてモチベーションが維持できます。

10. 自分に合わない教材を無理に続けている

話題の教材や人気の学習法が必ずしも自分に合っているとは限りません。興味が持てない内容や、レベルが高すぎる教材を無理に続けても、苦痛に感じてしまい学習が続きません。

英語学習は「継続」がカギ。自分の興味やライフスタイルに合った教材を選ぶことで、楽しみながら続けることができます。たとえば、映画が好きな人は英語字幕付きで映画を観る、旅行が好きな人は海外ガイドブックを英語で読む、といった工夫が有効です。

学習スタイルを「義務」から「趣味」へと変えることが、英語上達の近道です。

まとめ

英語が伸びない原因は、「努力が足りない」ことよりも、「学習法に問題がある」ことの方が多いのです。本記事で紹介したNG習慣は、多くの学習者が無意識に陥りがちなものばかり。しかし、それらを知り、意識して改善することで、英語力は確実に伸びていきます。

自分に合った方法で学習を続けること、アウトプットの機会を増やすこと、モチベーションを維持する工夫をすることが、成功への道です。「正しい努力」は、必ず成果として返ってきます。今日からでも、自分の学習を見直し、効果的な英語学習をスタートしていきましょう。