はじめに
英単語「abuse(アビューズ)」は、日常会話から法律、医療、ビジネスまで幅広い分野で使用される重要な語です。基本的には「虐待」「乱用」「悪用」といった意味で知られていますが、動詞としても「虐待する」「乱用する」といった使い方があります。本記事では、「abuse」の発音、意味、文法的使い方、例文、さらには類義語や語源、派生語までを詳しく解説します。英語のボキャブラリーを強化したい方、TOEIC・英検対策をしている方、または翻訳や英文読解に関わる方にとっても、本記事は「abuse」の理解を深める強力なガイドとなるはずです。
1. 発音とカタカナ表記
発音記号:
名詞:/əˈbjuːs/(アビュース)
動詞:/əˈbjuːz/(アビューズ)
カタカナ読み:
名詞:アビュース
動詞:アビューズ
※名詞と動詞で発音が異なるため、注意が必要です。
2. abuseの基本的な意味
- 名詞:虐待、乱用、悪用、侮辱
- 動詞:虐待する、乱用する、悪用する、侮辱する
3. 品詞と文法的使い方
「abuse」は名詞と動詞の両方で使用されます。文脈に応じて適切な品詞を選択することが重要です。
- 名詞:不可算名詞として使用され、具体的な事例を指す場合は「an abuse of power」のように冠詞を伴います。
- 動詞:他動詞として使用され、目的語を必要とします。
4. 例文(10文以上)
- He was accused of child abuse.(彼は児童虐待の罪で告発された)
- The abuse of power led to his downfall.(権力の乱用が彼の失脚につながった)
- She suffered years of verbal abuse from her boss.(彼女は上司から何年も言葉の虐待を受けた)
- Don’t abuse your authority.(権限を乱用するな)
- Alcohol abuse can lead to serious health problems.(アルコールの乱用は深刻な健康問題を引き起こす可能性がある)
- The system is open to abuse.(その制度は悪用されやすい)
- He abused his position to gain personal benefits.(彼は私的利益を得るために地位を乱用した)
- She was emotionally abused by her partner.(彼女はパートナーから感情的な虐待を受けた)
- The prisoner was subjected to physical abuse.(その囚人は身体的虐待を受けた)
- They shouted abuse at the referee.(彼らは審判に罵声を浴びせた)
5. abuseの派生語と熟語表現
- abuser(名詞):虐待者、乱用者
- abusive(形容詞):虐待的な、乱用的な、口汚い
- abuse of power:権力の乱用
- substance abuse:薬物乱用
- verbal abuse:言葉による虐待、暴言
6. 類義語・対義語
類義語(Synonyms)
- misuse(誤用、乱用)
- mistreat(虐待する)
- exploit(搾取する)
- harm(害を与える)
- insult(侮辱する)
対義語(Antonyms)
- respect(尊重する)
- protect(保護する)
- cherish(大切にする)
- honor(敬う)
- preserve(保存する)
7. abuseが使われる分野別用法
法律
「abuse」は法律用語として、権力や地位の乱用、児童虐待、家庭内暴力などを指す際に使用されます。
例:The politician was charged with abuse of office.(その政治家は職権乱用で起訴された)
医療・心理学
薬物乱用や精神的虐待など、患者の健康に関わる問題として使用されます。
例:She is undergoing therapy for substance abuse.(彼女は薬物乱用の治療を受けている)
ビジネス
権限の乱用やハラスメントなど、職場での不適切な行為を指す際に使用されます。
例:The manager was dismissed for abusing his subordinates.(そのマネージャーは部下への虐待で解雇された)
8. abuseの語源と歴史
「abuse」はラテン語の「abūsus(乱用)」に由来し、「ab-(離れて)」+「ūsus(使用)」の組み合わせで、「誤った使い方」や「悪用」を意味するようになりました。中世英語を経て、現代英語の「abuse」として定着しました。
9. よくある間違い
- 誤用:「He is an abuse person.」→ 正:He is an abusive person.
- 誤用:「She abuse her power.」→ 正:She abuses her power.
「abuse」は名詞と動詞で発音や使い方が異なるため、文脈に応じた正しい品詞の選択と動詞の活用が重要です。また、「abusive」は形容詞であり、「abuse person」ではなく「abusive person」が正しい表現です。
まとめ
「abuse」は「虐待」「乱用」「悪用」「侮辱」といった意味を持つ英単語であり、名詞と動詞の両方で使用されます。発音や品詞によって意味や使い方が異なるため、注意が必要です。法律、医療、ビジネスなど多岐にわたる分野で使用されるため、文脈に応じた適切な使い方を理解することが重要です。語源や派生語、類義語・対義語を含めてしっかりと理解しておくことで、英語のリーディング・ライティング・リスニングのすべてにおいて表現の幅を広げることができるでしょう。英語学習者として、このような単語をしっかりと身につけていくことが語彙力向上の第一歩です。