アルファベットだけじゃない!初心者が知っておくべき英語の基本

はじめに

英語学習を始めると、多くの人がまず「アルファベットを覚える」ところからスタートします。しかし、本当に英語を使いこなせるようになるためには、それだけでは不十分です。発音のルール、基本文法、単語の使い方、実際のコミュニケーションなど、知っておくべき基礎は意外と多いのです。本記事では、英語初心者が必ず押さえておきたい英語の基本を分かりやすく解説していきます。アルファベットのその先にある「英語の世界」へ一歩踏み出してみましょう。

1. アルファベットの次に覚えるべき「フォニックス」

アルファベットを覚えたら、次に大切なのは「フォニックス」です。フォニックスとは、文字と音の関係性を学ぶ発音トレーニングの方法で、ネイティブの子供たちもこれで読み書きを覚えます。例えば、”A” は「エー」ではなく「ア」の音を持ちます。これを理解することで、知らない単語も読めるようになります。特に日本人はローマ字読みのクセがあるため、正しい英語発音を学ぶ第一歩としてフォニックスは非常に効果的です。

2. よく使う「主語+動詞」の基本文型

英語の文は基本的に「主語+動詞」から構成されます。これは「S+V構文」と呼ばれ、英語の最もシンプルな文型です。例えば、”I eat.”(私は食べる)、”She runs.”(彼女は走る)など。これに目的語や補語を加えていくことで文章が発展します。初心者はまず「誰が(主語)」「何をする(動詞)」を意識して練習することが、スムーズな英語習得につながります。

3. 発音とリスニングのための「音のつながり」

英語が聞き取れない最大の原因の一つが「音のつながり(リエゾン)」です。例えば “What do you want?” は「ワット・ドゥ・ユー・ウォント」ではなく、「ワダヤワン?」のように発音されます。英語は単語と単語が滑らかにつながって発音されるため、個々の単語を知っていても聞き取れないことが多いのです。シャドーイングやディクテーションで、耳を英語のリズムに慣らしていくのがポイントです。

4. 日常英語で頻出の「定型フレーズ」を覚える

英語にはよく使われる「決まり文句」がたくさんあります。例えば “How are you?” や “I’m fine, thank you.” などの挨拶表現はその代表です。これらは状況に応じて自然に出てくるようにしておくと、実践で非常に役立ちます。また、”Can I help you?” や “Excuse me.”、”What time is it?” など、生活に密着したフレーズを覚えることで、日常会話への不安がぐっと減ります。

5. 意外と見落としがちな「前置詞」と「冠詞」

英語の学習者がつまずきやすいポイントの一つが「前置詞」と「冠詞」です。前置詞(in, on, atなど)は場所や時間を示すときに使い、使い分けを間違えると意味が大きく変わります。また、a, an, theといった冠詞も文の意味を左右する重要な役割を果たします。”I went to school.” と “I went to the school.” ではニュアンスが異なるのです。こうした細かな要素にも気を配ることが英語力アップにつながります。

6. 語順がすべて!英語のルールに慣れる

英語と日本語では語順のルールがまったく異なります。日本語では語尾で意味が変化するため語順の自由度がありますが、英語は語順が厳密に決まっています。例えば「私は昨日映画を見ました」は “I watched a movie yesterday.” とならなければなりません。”Yesterday I a movie watched.” では通じないのです。この語順のルールを身につけるためには、多読・多聴を通じて「正しい英文のパターン」を体で覚えていくことが必要です。

7. 英語の「時制」を使いこなす基礎

英語には現在・過去・未来を表す「時制」があり、動詞の形がそれに応じて変化します。たとえば “I eat.”(現在形)、”I ate.”(過去形)、”I will eat.”(未来形)といった具合です。初心者にとってはまず「現在形」「過去形」「未来形」の基本的な使い分けを理解することが大切です。文法書よりも例文や会話の中で自然に時制を意識していくと、より実践的に身につけられます。

8. 英語で「考える」習慣をつけよう

英語力を伸ばすには、「日本語で考えてから英語に訳す」習慣をやめ、「英語で考える」トレーニングが必要です。たとえば、部屋にあるものを見て “This is a chair.”、”It’s black.” などと心の中で英語で表現する習慣をつけると、英語脳が育ってきます。英語で考える力がつくと、話すスピードも自然と速くなり、会話がよりスムーズになります。

9. 単語の「品詞」を意識すると理解が深まる

単語を覚えるとき、意味だけでなく「品詞」も意識すると英語力が一段と上がります。例えば “run” は動詞として「走る」、名詞として「ランニング」という意味になります。また、”beautiful”(形容詞)→”beauty”(名詞)→”beautifully”(副詞)のように派生語も学ぶことで、語彙が一気に広がります。辞書を見る際にも、品詞と用法に注意して例文を確認すると、実用的な知識が身につきます。

10. 「間違えること」を恐れない心構え

英語初心者にとって最も大切なのは「間違えることを恐れない心構え」です。完璧な英語を話そうとするあまり、何も話せなくなってしまう人も少なくありません。しかし、言語は使ってこそ身につくもの。多少のミスがあっても、相手は理解しようとしてくれます。むしろ、実際に声に出して使うことで、文法や語彙も記憶に定着しやすくなるのです。恐れずに英語を使い続けましょう。

まとめ

英語の学習は、アルファベットを覚えるだけでは始まりません。発音、文法、語順、時制、フレーズなど、さまざまな要素をバランスよく身につけることが大切です。特に初心者のうちは、正しい学習ステップを踏み、無理なく英語に触れる機会を増やしていくことが成功のカギとなります。「完璧を目指す」のではなく、「使って慣れる」ことを意識することで、英語は少しずつあなたのものになっていくでしょう。楽しみながら、日々の中に英語を取り入れていってください。