remandの意味・使い方・例文・発音

はじめに

英語学習において、法的な文脈でよく使われる単語を理解することは、ニュースや小説、映画などを楽しむ上で非常に重要です。今回ご紹介するremandは、主に司法制度に関連する場面で頻繁に登場する動詞であり、日本語話者にとってはやや馴染みの薄い表現かもしれません。しかし、この単語を正しく理解することで、英語圏の法律関連の記事や報道、さらには法廷ドラマや推理小説などのエンターテインメント作品をより深く理解できるようになります。本記事では、remandの基本的な意味から実際の使用例、発音のポイント、そしてネイティブスピーカーがこの単語をどのように感じているかまで、詳しく解説していきます。

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意味・定義

基本的な意味

remandは動詞として使われ、主に「差し戻す」「送り返す」という意味を持ちます。特に法的文脈では「勾留する」「拘置する」という意味で使用されることが多く、容疑者や被告人を裁判が行われるまでの間、拘置所に収容することを指します。また、上級裁判所が下級裁判所に事件を差し戻すという意味でも使用されます。

この単語は名詞としても使われ、その場合は「差し戻し」「拘置」という意味になります。法律の専門用語として使われることが多いため、日常会話ではあまり耳にすることはありませんが、ニュース報道や法律関連の文書では頻繁に登場します。

語源と語感

remandの語源を辿ると、ラテン語の「remandare」に由来し、「re-」(再び、戻って)と「mandare」(命令する、託す)が組み合わさってできた単語です。つまり、「再び託す」「戻して命令する」という原義を持っています。この語源を理解することで、なぜremandが「差し戻す」という意味を持つのかがより明確になります。

英語話者にとって、remandは比較的フォーマルで専門的な印象を与える単語です。日常的な会話で使用されることは少なく、主に法律、司法、行政の分野で用いられる専門用語として認識されています。そのため、この単語を使う際は、相手がその文脈を理解していることを前提とした方が良いでしょう。

使い方と例文

動詞としての使い方

remandを動詞として使用する場合の例文を以下に示します。それぞれの文章について、英文とその和訳を詳しく見ていきましょう。

The judge decided to remand the defendant in custody until the trial.
裁判官は被告を裁判まで拘置することを決定した。

The appeal court remanded the case to the lower court for reconsideration.
控訴裁判所は再審理のため事件を下級裁判所に差し戻した。

Due to flight risk, the magistrate chose to remand the suspect without bail.
逃亡の危険性があるため、治安判事は容疑者を保釈なしで拘置することを選択した。

The prosecution requested that the court remand the accused for psychiatric evaluation.
検察側は被告を精神鑑定のため拘置するよう裁判所に要求した。

After reviewing the evidence, the judge decided to remand the matter for further investigation.
証拠を検討した後、裁判官はさらなる捜査のため事件を差し戻すことを決定した。

名詞としての使い方

名詞として使用される場合のremandの例文もご紹介します。

The defendant was placed on remand pending the outcome of the trial.
被告は裁判の結果が出るまで拘置された。

The remand center was overcrowded with suspects awaiting trial.
拘置所は裁判を待つ容疑者たちで過密状態だった。

His lawyer argued against remand, citing his clean criminal record.
彼の弁護士は犯罪歴がないことを理由に拘置に反対した。

The court ordered a remand of the case to address procedural errors.
裁判所は手続き上の誤りに対処するため事件の差し戻しを命じた。

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類義語・反義語・使い分け

類義語とその使い分け

remandにはいくつかの類義語があり、それぞれ微妙に異なるニュアンスを持っています。まず、detainは「拘束する」「留置する」という意味で、remandよりも一般的に使用される単語です。detainは短期間の拘束を指すことが多く、remandは裁判までの比較的長期間の拘置を意味することが一般的です。

次に、confineは「閉じ込める」「監禁する」という意味を持ち、物理的な制限に焦点を当てた表現です。remandが法的な手続きに基づく拘置を指すのに対し、confineはより広範囲な状況で使用されます。

imprisonは「投獄する」という意味で、有罪判決後の刑務所収監を指すことが多く、remandの裁判前拘置とは区別されます。また、commitは「収容する」という意味で、特に精神病院への収容などに使用されることがあります。

referは「送る」「委ねる」という意味で、remandの「差し戻す」という側面と類似していますが、より一般的な文脈で使用される単語です。

反義語

remandの反義語としては、releaseが挙げられます。releaseは「釈放する」「解放する」という意味で、拘置や拘束状態から解放することを指します。また、discharge(釈放する、退院させる)、free(自由にする)、liberate(解放する)なども文脈によっては反対の意味を持つ単語として使用されます。

bail outやlet goなども、拘束状態から解放するという意味で、remandとは対照的な行為を表す表現として使われることがあります。

発音とアクセント

基本的な発音

remandの発音は、アメリカ英語とイギリス英語で若干異なりますが、一般的にはリマンドまたはリメンドのように発音されます。カタカナ表記では「リマンド」が最も近い音になりますが、正確な発音を身につけるためには音声記号を参考にすることをお勧めします。

IPA(国際音声記号)では、アメリカ英語で[rɪˈmænd]、イギリス英語で[rɪˈmɑːnd]と表記されます。第二音節にアクセントが置かれ、「リ-マンド」のように強勢を置いて発音します。

発音のポイント

remandを正しく発音するためのポイントをいくつかご紹介します。まず、最初のreの部分は軽く発音し、mandの部分を強調します。アメリカ英語では「æ」の音が使われ、「ア」と「エ」の中間のような音になります。イギリス英語では「ɑː」の音が使われ、より長く深い「アー」の音になります。

日本語話者が注意すべき点として、語尾のdは濁音でしっかりと発音することが重要です。また、manの部分は「マン」ではなく「メン」に近い音になることも覚えておきましょう。

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ネイティブの使用感・ニュアンス

使用頻度と文脈

ネイティブスピーカーにとって、remandは専門的で格式高い単語として認識されています。日常会話では滅多に使用されることがなく、主に法律関係者、ジャーナリスト、政治家などが使用する単語です。そのため、この単語を使用すると、話し手が法的な知識を持っているという印象を与えることがあります。

ニュース報道では、容疑者が逮捕された際や裁判に関する報道で頻繁に登場します。特に「remand in custody」(拘置)や「remand on bail」(保釈付き拘置)という表現は、犯罪報道では定型的なフレーズとして使用されています。

感情的なニュアンス

remandという単語自体は中立的で客観的な表現ですが、使用される文脈により様々な感情的ニュアンスを帯びることがあります。被告側の視点から見ると、remandは自由を奪われる否定的な行為として捉えられることが多く、一方で検察側や被害者側からは、正義や安全確保のための必要な措置として捉えられることもあります。

メディアの報道では、remandは事実を淡々と伝える際に使用されることが多く、感情的な色彩を避けた客観的な表現として重宝されています。この点で、より感情的な表現である「lock up」(閉じ込める)や「throw in jail」(牢屋にぶち込む)などの口語的表現とは明確に区別されます。

地域による違い

remandの使用法には、英語圏の国や地域によって微妙な違いがあります。イギリスやオーストラリア、カナダでは、remandという用語が法的文書や報道で頻繁に使用されますが、アメリカでは「detain」や「hold in custody」といった表現が好まれることもあります。

また、各国の司法制度の違いにより、remandが指す具体的な手続きや期間にも違いがあります。イギリスでは「remand in custody」と「remand on bail」の区別が明確にされており、後者は保釈条件付きで自由な状態を維持しながら裁判を待つことを意味します。

現代での使用傾向

近年、デジタルメディアやソーシャルネットワークの普及により、remandという専門用語も一般の人々の目に触れる機会が増えています。しかし、多くの場合、正確な意味を理解せずに使用されることもあり、誤解や混乱を招くこともあります。

法律関係者以外の人々にとって、remandは依然として難解な専門用語という印象が強く、代替表現や平易な言葉での説明が求められることが多いのが現状です。そのため、一般向けの記事では「裁判まで拘置された」や「裁判所に送り返された」といった分かりやすい表現が併記されることが一般的です。

まとめ

remandは英語学習において重要な法律用語の一つであり、主に「差し戻す」「拘置する」という意味で使用される専門的な単語です。この単語を理解することで、英語圏の司法制度に関する記事や報道をより深く理解できるようになり、法廷ドラマや推理小説などのエンターテインメント作品も楽しめるようになります。発音は第二音節にアクセントを置いて「リマンド」と読み、ネイティブスピーカーにとっては格式高い専門用語として認識されています。類義語との使い分けや文脈による意味の違いを理解し、適切な場面で使用できるよう練習を重ねることが大切です。法的な知識と合わせて学習することで、この単語をより効果的に習得することができるでしょう。今後英語の学習を進める上で、このような専門用語にも積極的に触れ、語彙力の向上を図っていきましょう。